ペイントで個性を全面に

出店場所への移動中や現地での出店中…大きなボディに派手めのペイント、ラッピングでの文字情報を纏わせたキッチンカーは、まさに“移動看板”として、多くの「はじめまして」の人のお目にかかることができます。もともとキッチンカーには、食欲がわく赤色の車両が多く、黄色やオレンジなども含めた暖色系カラーが集客効果に繋がるとされていますが、イメージカラーがそれ以外なら、堂々と定番を外し、店の個性を際立たせるのもアリでしょう。周辺の景色に調和しながらも、他店とは一線を画すオシャレなキッチンカーをつくって、人目を釘付けにしましょう。

塗装作業は、クルマ専門の業者に

ベースとなるトラックやバンの標準色は、白や黒、シルバーなど無機質なものが多く、派手なものはありません。なので、ストレートに個性を打ち出すなら、基本的には車専門の塗装業者に全塗装をオーダーする流れになります。しかし、大きなボディのトラックやバンの全塗装は、それなりの予算がかかってくるので、まずはノーマルカラーの車で地道に売り上げを重ね、まとまったお金ができところで「リニューアル」に向けての全塗装に踏み切るオーナーも多くいるようです。ホームセンターでペンキを購入してDIY…と大胆な方策に出る方もいますが、大きなボディに広がる色ムラや少し時間が経っての明らかな劣化は、むしろお客様に清潔感がない印象を与えてしまうので、腕に自信がない場合は、うかつに手を出さない方が得策です。ただ、中古車であれば、思い通りのカラーの塗装済み車両もあるときはあるので、「絶対この色!」というイメージが固まっているなら、早い段階から探してみるのもよいでしょう。

明るさと楽しさを全体で演出

開店の段階で全塗装を後回しとするなら、看板やのぼり、パラソルなど周辺のディスプレイをお店のイメージカラーで固めて、総合的に個性を打ち出しましょう。また、車体が(バンやトラックの)定番カラーの白の段階なら、ゆくゆくは全塗装するものと割り切り、キャンバスに見立て、オーナーやスタッフが好き好きにイラストを描くのも逆に目を引きます。友人に画家や書家、イラストレーターなどがいるなら、コンセプトを伝えてあとはお任せとすれば、作家の普段ともまた異なるコラボ作品が生まれるでしょう。とにかく、ペイント時の遊び心がボディに宿れば、業者の全塗装以上の集客効果に繋がるかもしれませんよ。