店舗を購入する熱量で

キッチンカーを営む者にとっての「車両」は、「店舗」そのものです。なので、手に入れるキッチンカーは、調理、接客、運営の全てを担う自分自身が、ストレスなく働くことができ、なおかつ利益の上がる場所でないといけません。店舗に比べると取得費用ははるかにリーズナブルですが、それでも失敗できない大きな買い物には違いないので、前段階から余裕をもって、ベストな方法を慎重に検討するようにしましょう。

まずは目的を決め、保健所に相談を

キッチンカーを購入するなら、商品を調理するために必要な機材が無駄なく機能的に配置されていて、快適な作業スペースを確保しながらも、小回りが利くコンパクトサイズで収まるものに決めるのが理想です。そして、出店場所でライバルらに埋没しないよう、見た目から一歩リードするハイセンスな見た目に仕上げる必要もあります。こだわればこだわるほどお金がかかるものですが、「なにをどう売るか」の部分を事前にしっかり固めておけば、小さな車でも要素をギュッと凝縮できますので、初期投資とランニングコストはしっかり軽減できます。設備的な条件は、所轄の保健所に相談すれば、営業許可が下りる範疇で教えてくれますので、購入のアクションを始める前に、まずは訪れてみましょう。

「つくる」「任せる」「探す」でマイキッチンカーを

キッチンカーを購入する際、もっともリーズナブルな方法とされるのが、自分で購入した車にDIYでキッチンを組み込むパターンです。格安中古車がベースなら、材料費と合わせて総額数十万の予算で済むことだってあります。また、DIYが苦手なら、キッチン部分だけ専門業者に改造してもらうという方法もあります。ただ、良質な機材やプロの工賃が重なる分、予算は当然上乗せになります。そして、さらに一歩踏み込めば、クルマの購入から改造までの全プロセスを専門業者に任せてしまう方法も。こちらはもっとも予算を奮発しますが、プロのフルコーディネートならではの “安心のクオリティ”があり、満足度は別格です。また、DIYに取り組むほどの時間と熱意があるのなら、自分の条件に近い中古のキッチンカーを探す、という手もあります。もし、早々に見つかったときは、乗り出し(開業)が一番早くなる選択肢となりますよ。