難しい部分はあるが、やりがいもあり

オーナー自身が軽トラックやワンボックスカーなどのベース車両を購入し、キッチンなどの内装部分を仕上げていくDIYスタイルのキッチンカー。準備の時間は嵩みますが、その分だけ開業の初期投資が抑えられるので、採用しているオーナーはけっこういます。保健所の許可が下りる基準を満たす設備環境に仕上げていくプロセスは非常に難易度の高いものとなりますが、手に入れた技術と経験は無駄になることはなく、プロとして長くキッチンカー、飲食店経営に携わる上でむしろプラスとなるでしょう。なにより、自身の車両への思い入れが格別なものとなります。

設計図とシミュレーションは怠りなく

さて、キッチンカーの内装工事を手掛けるうえで、まず一番最初にやるべこときは、レイアウトの設計図を描くことです。荷室空間のスケールを詳細に把握し、床張りや壁張り、シンク、換気設備、調理設備、棚を、導線を確保しながら無駄なく据え付け、冷蔵庫や冷凍ストッカー、材料のストックなどの後乗せ機材の置き場も含めて、効率的な空間を作らないといけません。行き当たりばったりで過不足が生じると、オープン後のオペレーションに支障が出るので、何度もシミュレーションを重ねることをおススメします。

確かな計画は、予算面もサポート

人手が必要な作業を、どのタイミングで誰の手を借りるかかも重要なポイントです。事前に計画立てて、「何をどう手伝ってほしいのか」を正確に伝達できれば、家族や友人なら、和気あいあいと、楽しく作業を進められることでしょう。どうしても、日曜大工では心もとない専門的な工事は、スポット的にプロを雇うのが得策です。こちらも、委託する部分を明確にすることで、予算も最低限で済みますので、事前の計画がいかに大事かということを認識しておいてください。なお、材料の多くはホームセンターでお手頃に調達できます。知人友人のルートを辿って、廃材を譲り受けられるとなおお得。想定以上のお値段だと知っってしまった資材については、代替品を模索するなど、工夫を楽しんでいきましょう。小サイズの資材やちょっとした収納ケースなどの小物関係は、100円ショップが予想以上に充実しているのでこちらも要チェックです。