口コミ高評価は、最も有力な情報

キッチンカーでお店を開くにあたり、保健所の営業許可が下りる管轄の関係もあって、イレギュラーな週末イベントやクライアント案件以外は、絞り込んだ数か所でのルーティン営業で“地域密着”を目指していくことになります。なので、固定店舗のように派手な宣伝広告をメディアで打っていく、というよりはユーザー同士の信頼関係から生まれる「口コミ」を活かし、伸ばしていく方が効果的で、なによりお金がかかりません。ただ、浸透はあくまでも「徐々に」となり、効果を実感するにはそこそこの時間が必要となります。が、一過性ではない、長いお付き合いができるファンを獲得するためのプロセスなので、 “いい仕事”と“いい対応”、そして効果的なツールで、好印象を根気よく積み重ねましょう。

人に教えたくなる特典をさりげなく

「口コミ」を情報ツールとして重宝するのは、男性よりも女性と言われています。どんな場面においても、「食」の選択肢は女性が握っていることが多いので、女性のハートを掴む対策を強めに考えていくのが定石です。その中でも、特にリーダー的な存在(の女性)のアンテナにフックすれば、(その女性の)グループ内での信憑性は自然と高くなり、安心感と体験への欲求を生み出します。ただ、これは目測でインフルエンサーを探しての依怙贔屓を推奨するものではありません。人は誰でも、どこかしらに優位性のあるコミュニティを持っているものなので、接触した全てのお客様に“ご紹介特典”的な特別感(来店時の割引や一品サービスなど)を提供しておくと確実でしょう。また、手渡しするチラシやSNSなどで“先に知った者勝ち”な、サービスを予告しておけば、より「人に教えたい」欲求をくすぐることになりますので、こちらもお試しください。

メディアからの取材を活かす

“口コミ”が浸透してくると、その話題性をネタにするべく、地元のテレビや新聞、雑誌からの取材依頼が来ることがあります。お店主導の広告とは異なり、記者目線を経由しての情報発信には説得力があり、単純に新規の来店客が増えます。その状況が、すでに知っている常連客の自慢となり、「もっと自分から薦めたい」意識を加速させるので、メディア取り上げられたという事実は、お店からも能動的に発信していきましょう。その相乗的な取り組みが、地元メディアとのいい関係にも繋がっていきますよ。