プチレアな“お約束”出店が理想
キッチンカーは、色んな所に移動できるフットワークの軽さから、移動先の数だけ成功すると思われがちです。しかし実際は、定期的に数か所に出向き、出店場所ごとの固定客(リピーター)をしっかり確保する、適度な“非日常”の “定着”が不可欠とされています。「はじめまして」な人に興味関心を抱いてもらい、きっちりハートを掴んだうえで次の出店を待ちわびてもらい、その期待に応え、ゆくゆくは追いかけてもらう…トータルで“人たらし”を重ねていく、固定店舗よりちょっぴりツンデレなお店づくりが求められているのです。
第一印象を身近に
「はじめまして」の人には、まず「知ってもらう」ことが大事です。華やかにラッピングされ、メニューによってはいい香りが漂うキッチンカーは興味をそそるものですが、知らないお店の段階ではなかなかの距離感があります。なので、チラシを手渡ししたり、声を掛けたりと、親しみをもって積極的にその距離を詰めていきましょう。ファーストコンタクトで結果(来店)に繋がらなくても、定期的な出店なら回を重ねる中で、徐々に親しみを持って貰えるかもしれないので、根気よく誠実にいくことが大事です。そして、開店してからだけではなく、むしろその前の準備段階こそが、交流の絶好の機会。相手の警戒心が緩い状態なら、「○○時からやってますので、よかったら」と声をかけやすく、また心に響きやすいものです。清潔感のあるユニフォーム、そして開店後と変わらない明るい応対で、種蒔きをしましょう。
リピーターへの情報発信を絶やさない
ファンになってくれたお客には、“次の機会”を確実に提供する必要があります。なので、現場でのPOP告知はもちろんですが、毎回は来れない人に配慮して、SNS、ホームページ、ブログなどでも出店情報やメニュー情報をこまめに発信し、「この日なら確実に買える」と常にインプットしてもらえるよう状況を作りましょう。月間の出店カレンダーなどがアップされていれば、例えいつもの場所とのタイミングが合わなくても、最寄りのどこかしらに追いかけてくれるかもしれませんし、イベント遠征の際は、周囲におススメの話題として情報発信(拡散)してもらえるかもしれません。もちろん情報発信まで手が回らないほど準備、後片づけまでみっちり忙しい日もあるでしょうが、売り上げを左右する“密かに”重要な業務のひとつなので、ファンとの交流の場として楽しみながら、更新作業をルーティンに組み込みましょう。