地域を味方につける
営業許可を受けている保健所の管轄内とはなるものの、好きな時に、好きで場所でお店を開けるフットワークを持っていることがキッチンカー最大の強みです。とはいえ、強い定着力で安定的な売り上げを確保できるコアな出店場所(エリア)がいくつか確保されていないと、長期的なビジョンがぼやけてきます。なので、「地域に愛される店づくり」は常に意識し、着実に重ねておきたいところです。
曜日と時間を固定する
メインターゲットとなる一般的なお客様は、イベントや旅行などで遠くに足を延ばす週末や祝日、連休期間などのイレギュラーな場面を除き、基本的にはごく小さな“生活圏”での効率的なルーティンの中で活動しています。なので、週に一度でも、同じ曜日の同じ時間に同じ場所で出店させ続けることで、キッチンカーの認知度アップに繋げていきます。「今日は〇曜日だから、あの場所にあのお店が来てる」と認識してもらえることで、その地域の人々にとっての「日常」になっていくのです。週に一度ほどの出店なら、飽きられず、ちょうどいいレア感も担保できます。思い出した日に確実に開いているという“お約束”のポジション取りが、地域に根差すキッチンカーの(平日の9戦い方なのです。また、同じ“生活圏”の中でも、場所を(曜日ごとに)変えていけば、各所での新鮮な印象を保ちながら、地域全体にふんわりとリーチしていけるので、レギュラー出店は同一エリア内で数か所抑えておくのがベストでしょう。
稼働時間外はふれあいの時間に
地域に愛されるには「親しみやすさ」も重要なポイントとなります。お客様のいる場所に出向いていくという、キッチンカー独特の距離感(の近さ)を活かし、店主や店員の人柄を知ってもらいながら、積極的に馴染んでいきましょう。営業時間内だけでなく、看板出しなどの準備段階からパフォーマンスタイムと考え、「今週もよろしくお願いします!」「今日は〇時に開店します!」「今日のおススメは○○ですよ!」などと、早い時間から周辺の人に気さくに話しかけておけば、他店舗との差別化も、“先手必勝”で図れます。とりあえず、基本情報の抑えとして、提供メニューや、営業時間を示す看板類は、真っ先に出しておきましょう。