食品衛生責任者の資格がないと開業できない

キッチンカー(移動販売車での調理営業)をはじめるには、1日間の「食品衛生責任者養成講習会」を修了することで取得できる「食品衛生責任者」の資格が必須となります。「食品衛生責任者」は、調理施設や調理設備の管理、給水・汚物処理・食品の扱い全般に及ぶ衛生管理、従業員の教育を担い、飲食店やキッチンカーで食中毒などが起きることがないよう、食の安全を守るべく、衛生面の徹底をリードする存在です。なお、既に栄養士や調理士、製菓衛生士の資格を持っていたり、定められた条件を満たしている人材は、「食品衛生責任者資格」になれます。

講習会を受けて資格を取得

「食品衛生責任者」資格を取得するために受講する「食品衛生責任者養成講習会」は、都道府県別で毎月開催されており、「食品衛生協会」のホームページで日程を確認し、事前申し込みでのエントリーする流れとなります。東京都などの都心部は、比較的多めの開催日を設定しています。講習時間は午前から午後(夕方)にかけての6時間程度、その名前から難しい資格と思われがちですが、一日の講習を修了すれば全員が「食品衛生責任者資格」を取得できるシステムになっています。受講者が衛生法規、公衆衛生学、食品衛生学の講義を受けている間に、「食品衛生責任者手帳」が発行され、帰る前に受け取ることができます。100%発酵されるものですが、充実したキッチンカーライフを実現するうえで、必要な知識を集中して得られるせっかくな機会なので、濃密な講習時間としましょう。

資格取得のタイミング

キッチンカー(移動販売車での調理営業)をはじめる前に「食品衛生責任者資格」を取得するのは絶対条件ですが、営業前の〇カ月以内に取得、といった縛りは特にありません。具体的な開業時期は決まっていないし、やるかどうかも悩んでいる…といった“未定”の段階でも、「食品衛生責任者資格」の取得はできるんです。はじめてのキッチンカー(飲食店)開業の際は、想像以上に準備が忙しくなり、余裕がなくなってしまう場合もありますので、興味を抱いたタイミングで取得しておくといいでしょう。講習で得た知識は、開業準備の段階から役に立ちますので、より、効率のいい準備が進められるかもしれません。