若者世代が支える、不動の定番

年々拡大し、多様化を極めるキッチンカー市場ですが、お祭り屋台の時代から親しまれるホットドッグやポテトなどの軽食メニューや、大判焼きやクレープなどの和洋スイーツは、令和となった現在も変わらぬ大定番です。これらの人気を支えるのは、子どもや学生といった若者世代が中心で、イベントや観光地、ショッピングモールなど、週末に家族や友達と訪れるスポットでの出店がすっかり定着しています。なので、週末での売り上げをきっちり固めつつ、「平日に若者世代が集まるはどこか」を模索しながら、出店場所と出店曜日を広げていく必要があります。

キッチンカースイーツは“出来立て”が魅力

焼きいもやクレープなどの和洋の定番スイーツを扱う際は、次々と焼き上げ、テンポよく出来立てを提供する演出が、より人を惹きつけるきっかけになります。ワンハンドで食べ歩ける気軽さも持ち味なのですが、近くに座って食べられるようなスペースがあれば、さらに立ち寄ってもらう理由が増えるので、人通りも含め、場所選びにおける欠かせないポイントとして押さえておいてください。また、取り扱いメニューをいちから考える段階なら、最近では、焼き立てメロンパンや揚げたてカレーパンなどの菓子パン系もおススメ。お店のオーブンで焼いたものを袋に詰めて持っていくスタイルが古くからの定番ですが、仕上げの工程をキッチンカーに持ち込むことで、出来立てを待つというワクワク感がプラスされ、固定店舗にはないイベント性が膨らむのです。特にパン系はお店のオリジナリティを打ち出しやすいジャンルなので、その魅力を最大限に高め、キッチンカーならではの“今しか買えない空気”を上手に活かしていきましょう。

季節を前面に押し出す特別感もアリ

季節感に特化したメニューで引きを強くするという選択肢もあります。ソフトクリームやジェラート、かき氷など、夏を軸とした気温が高い時期を狙いすまして、つめた~いスイーツをはじめとした夏メニューを提供するスタイルです。ただ、これらは気温や天候に大きく依存するもので、意図しない部分での売り上げの波が激しいので、季節を問わないメニューや、真逆のホットメニューなど “次なる一手”を用意し、四季を通じてキッチンカーの機材を活かしきるのが得策でしょう。ともあれ、スイーツ軽食系は、お客様が絶えない状況がさらに人を集めるので、あらゆる状況に柔軟に対応しながら、繁盛をキープしていきましょう。