ビジネスプランに練り込むべき6項目
キッチンカーに限らず、商売(ビジネス)を成功させるには、漠然と明るい未来を“妄想”するだけではなく、具体的根拠に基づく“構想”を組み立てていく必要があります。一般的には、「①なぜ(移動販売を)はじめるのか」「②誰に対して何を売るのか」「③出店場所や日時をどうするか」「④他店との差別化をどこで図るか」「⑤具体的な売り上げ目標はいかほどか」「⑥資金計画はどう組み立てるか」の6項目に大別されると言われています。キッチンカーでの独立に踏み切る前には、簡単でもいいのでそれぞれの項目を埋めておくとよいでしょう。
いつ、どこで、なにを、どのようにを固める
「なぜ(移動販売を)はじめるのか」は、想定外の流れから迷走したり、心が折れそうになった時に戻れる“原点”です。夢に溢れた想いでも構いません。序盤のテンションを高めるためにも、しっかり書き綴って、残しておくといいでしょう。「誰に何を売るか」も同様で、ぶれない軸さえあれば、道半ばでの軌道修正も最小限の動作で行えますので、きっちりと押さえておきたいところです。そして、ターゲットが絞れたら、その行動パターンやニーズに先回りでき、効率のいい「出店場所や日時」が早々に決まるので、時間というコストの削減に繋げることができます。そこから、キッチンカーはもちろん、固定店舗やスーパー・コンビニまで、同系統の商品を扱う店舗との「差別化」を図ることで、 “自分のやりたい”お店で収益を上げる全体像が見えてくるのです。
具体的なお金のプランを組み立てる
せっかくオープンしたキッチンカーを長く続けていくには、お金が必要です。自己資金での損失補填も見越した趣味であるなら別ですが、ビジネスとしての成功は次の夢にも繋がっていくものですので、せっかくなら、利益を生み出すプランを考えていきましょう。まずは「具体的な売り上げ目標」を立てることから。不定期にオープンするキッチンカーだからこそ、経営を軌道に乗せるために必要な一日の売り上げと、1カ月の売り上げの目標を事前に明確化しておく必要があります。そこから伸びしろを加味し、3か月後~1年後の売り上げを描くことで、経営の軸が固まります。その前提で、自己資金の調達や借り入れの返済などの「資金計画」を組み立てていけば、売り上げ目標というノルマは、現実的なモチベーションとして活きてくることでしょう。