出店日以外の有効活用を

「いつでもどこにでも移動できる」キッチンカーなら、出店だけでなく、「デリバリー」「ケータリング」のサービスにも対応できます。「デリバリー」と言うと、固定店舗で注文を受けての調理、そしてバイク便といった流れを想像しがちですが、近年は携帯電話やインターネットなど受付環境も簡素となったため、キッチンカーを拠点に“調理しながらお店ごと移動”という荒業も物理的には可能で、海外には実際に取り入れている人気店もあります。個別宅配の「デリバリー」に関しては、マーケットの規模や、注文個数によってコスパが悪くなりますが、まとまった個数での提供を前提とする「ケータリング」形式での「デリバリー」に特化すれば、本来は稼働できない“空き”曜日を有効活用しつつ、“サービス充実”という個性を打ち出していくこともできるでしょう。

時間がピンポイントで、売上も明確

まとまった注文の「デリバリー」と言うと、「ロケ弁のケータリング」が代表的な例となります。映画やドラマ、CMなどは、その日によって撮影場所が変わるので、特に冬場などに出来立てアツアツを提供できるキッチンカーが登場する様は、現場の出演者やスタッフのテンションを上げる演出としても重宝されます。キッチンカー側は、事前に指定された時間に指定された人数分の“出来立て”料理を提供できるよう、逆算して現場に向かうだけ。売り上げもはっきり見えているので、仕込み段階での材料ロスもありません。

呼びたくなるようなお店に

近年は、会社でのパーティやイベントだけでなく、ホームパーティー規模での「ケータリング」需要も高まっています。たまたま出店した週末イベントや、平日のオフィス街でお店の存在を知ってもらった個人利用のお客様から「ぜひうちに!」との声がかかることも多いのです。なので、デリバリーやケータリングできるメニューは、派遣条件や申し込み、提供方法を含めて、普段からHPなどで明示しておくと親切でしょう。なお、出張当日は、呼んでくれた主催者が多くのお客様をもてなすお手伝いのポジションとなるので、段取りや立ち振る舞いなどは、しっかりと気を使い、リピートへと繋げましょう。