効率的な配置があらゆる利益を生む
キッチンカーで飲食店を開業する(運営側の)メリットのひとつには、一人でどこにでも出張・出店できる“フットワークの軽さ”もありますが、そのメリットを最大限に活かすには、車内でまかなう調理を中心とした全ての作業が最小限の動きで行える、ストレスフリーな環境づくりも必要となります。無理、無駄な動きが多いほど、お客様へのメニューの提供時間に遅れが生じますし、オーナー自身の疲労にも繋がり、これらが累積してくると、結果として大きな損失に繋がってしまいます。なので、せっかくキッチンカーをいちから作る計画であるなら、車内の厨房設備や棚関係など、据え付けの部分を、“人員に応じた使いやすさ”最優先で組み立てていく必要があるんです。
軽く回って全てが完結する環境づくりを
一人で回すキッチンカーを作るなら、「なにを作るか」と「誰が作るか」を考慮した設備配置を考えていきましょう。身体を軽く回していくだけで順番どおりに作業をこなせ、90度ひねったぐらいのところで盛り付けまでの全ての工程が完結する環境がベストです。ただ、調理を担当する本人が右利きの場合は右回り、左利きの場合は左回りである環境が理想となり、調理担当が変わったりする場合は、据え付けの設備だと、使いにくい人は使いにくいままになってしまうので、誰かに任せるいう将来設計も加味しながら、右回りか左回りかついては慎重に決めていくとよいでしょう。もし、固定人員を決めかねる場合は、大勢を占め、転用の効く右回りに据え付けの設備を配置しておき、左利きの人が担当する場合のみ、手に取る小物など一部の配置を簡単に入れ変えられるようなシステムにしておけば、万人が作業しやすい環境に近づくことでしょう。
働く環境が外への印象を変える
存在そのもののイベント性が強いキッチンカーでは、店員のテキパキ感もいちパフォーマンスとして外に発信されます。見ている側が心地よくなるような小気味いいオペレーションで、商品の魅力に+αを与えましょう。スムーズに作業が流れる環境は、調理するスタッフも快適なので、そこから生まれる余裕からの笑顔は、優しい店員さんという印象にも繋がりますよ。