アレンジの幅で、ニーズに応える

キッチンカーはあくまでも簡易店舗であり、調理に必要な厨房設備は一通り備えてはいるものの、大型冷蔵庫などの本格的な機材を置けるスペースがなく、基本はワンオペなので、多彩なメニューまではカバーしきれない環境です。とはいえ、定着を重ねる中でのお客様の “飽き”は避けられないもので、選択肢に幅のないままでは、ほどなくして(お客様は)他のお店へと流れてしまうことでしょう。なので、そうならないように、できる範囲での対策が必要となってくるのですが、この場合は、キッチンカーに限らずとも、「定番メニューのアレンジ幅を拡大する」ことが、打開策としてもっとも建設的であるかと思われます。

ベース次第で、アレンジは無限大

移動販売のお食事系の定番中の定番、「カレー」や「ラーメン」にはトッピングがつきものですよね。数種類のトッピングを組み合わせることで、単純にバリエーションが膨れ上がります。この場合、ベースとなる「カレー」や「ラーメン」は1種類で構わないわけで、ベースそのものに幅を付けるにしても、「カレー」なら辛さ、「ラーメン」ならタレを変えるだけでよく、なおかつオペレーションに大きな支障をきたしません。変わり種なトッピングを数種加え、リスクなくお店の個性を打ち出す余裕だってできます。なので、キッチンカーを始める際、メニュー選びから悩んでいる段階であるのなら、「アレンジの幅を増やしやすい」もので候補を絞るのが得策でしょう。

出来立てという最大の魅力を引き立てる

基本的に、「ごはん」や「麺類」などの主食をベースにするメニューは、トッピングの効果を活かしやすく、人気面でも手堅いものです。例えば「丼」ものなら上物(おかず)を数種類、「オムライス」ならソースを数種類用意するだけで、全く別物のメニューとして打ち出すことができます。軽食ならサンドイッチ、スイーツならクレープ…その場で好きなものを選べる自由度はお客様にウケがよく、キッチンカーの最大限の強みとなる“出来立て”の魅力をより引き立てます。なお、ドリンク系ならコーヒーが強いです。ホットとアイスの選択肢と淹れ方の調整、ミルクやシロップやトッピングの組み合わせで簡単に10種類以上の定番メニューがラインナップできるので、こちらもご参考までに。