ハードルが低い=競争率が高い

キッチンカーで飲食店を開業する最大のメリットは、なんといってもスタートアップの気軽さです。特に「ちょっといい車を買う感覚」で済む開業資金の部分については、「自分のお店」という夢に向かうためのハードルをぐっと下げてくれます。ただ、そのように低めのハードルは、同じような考えのライバルも同じように飛び越えられる、そんな当たり前のデメリットである“競争率の高さ”も見過ごしてはいけません。

「なにを」を考え、差別化を

キッチンカーでお店をはじめれば、なににおいても実店舗よりコストがかからない…それ自体はちょっと考えれば誰でも分かることです。なのでここ数年、キッチンカーでの開業は確実に増えていて、飽和状態とはいかないまでも群雄割拠に近い状況にまで来ています。なので、流行ってるからなんとなく…の姿勢では、あっという間に有象無象の中に呑み込まれてしまうでしょう。“わざわざそこで買うほどでもない”有り触れたキッチンカーは、集客力のあるイベントには呼んでもらえませんし、呼ばれたとしても人は素通りしてしまいます。同じようなお店が並んだ時でも、圧倒的に目を引くものがあるか、この見積もりが、「強い」キッチンカーとしてのロケットスタート、そしてロングランを左右するんです。

慎重に見極めたら大胆な打ち出しへ

もし商品そのものがバッティングしたとしたら、「質」と「新しさ」が上回った分だけ、ライバルからのリードを稼ぐことになります。ただ、新しさだけを重視し、自身のアイディアに依存しすぎたら、世の中のニーズを見失うことになり、本末転倒です。世の中の流れ、他店舗の動きを常に見据えて、「質」と「新しさ」で上回り続ける、洞察力が不可欠となります。その結果、時には主力商品を方向転換することも余儀なくされることもあるでしょうが、日々場所を移動するキッチンカーなら、大きな印象のロスにはなりませんので、常にアンテナを張り、思い切り、よりよいメニューづくりに没頭しましょう。